2007年07月02日

平屋の間取りと堀こたつ

 昔の住宅、つまり田の字型住宅は、ほとんどが和室で構成されていました。そして、その仕切りとしてふすまや障子が使用されていたのです。

 和室を構成する畳で、忘れてはならないものがあります。それは、部屋の真ん中に位置した畳のつくりが、他の畳とは違っていたことです。

昔の畳といえば、90センチ×180センチが1枚になります。それを部屋の大きさによって並べていくのです。
年に2回、畳を上げて、床下への風通しをよくする作業をしますが、畳を元に戻すとき迷わないようにと、畳の角に記号を書き込んでいました。そうしないと、畳をはめ込んだときに隙間ができたりするのです。これは、ふすまや障子でも同じことです。

 そんななか、絶対に間違わないと断言できる畳が1枚ありました。それが部屋の中心に敷かれる畳です。

昔は、家庭では冬になると「掘こたつ」をしていました。そのため、堀ごたつのスペースには畳が不要になるのです。しかし、シーズンオフになると、堀こたつの部分を隠さなければなりません。そのために、堀こたつの大きさに合わせて、取り外しができる畳をはめ込んだ畳が1枚必要だったのです。

昔は、こういった堀こたつを囲み、大家族での一家だんらんを楽しみました。居住スペースといっても、母屋だけの家がほとんどで、子ども部屋さえもありませんでした。そこに大勢の家族が肩を寄せ合って生活していたのです。
縁側に面した日当たりのいい部屋も、年に何回かの行事のために空けておかなければならなかったのです。

その後、来客のために「応接間」をつくる家もありましたが、最近の設計からは消えてしまいました。現代は、来客よりも住んでいる人の生活を重視したいという考えが浸透してきたのかもしれません。
しかし、2階への階段の位置をリビングを通らなくてもいいような設計にしたり、個人の部屋に鍵をかけたりと、ひとつ屋根の下に住んでいながら、お互いの生活が見えないという問題点も指摘されている現状です。
 
posted by 平屋 間取り at 01:51| 平屋 間取り